「日米ビジネス展望」ブログ第4弾

日本の企業とビジネスを行う在米3社が営業・人事・販売・マーケティングなどのそれぞれの切り口で現在の日米ビジネスの分析をお届けする「日米ビジネス展望」第4弾。今回のテーマは「日系企業の米国における事業展開」です。弊社は、日米における営業アプローチの違いについてお話しします。

 

数字やデータを交え、製品の利点を全面に押し出した好例

 

新型コロナウイルスがビジネスを取り巻く環境にも影響し、在宅勤務を実施しいている企業が増えています。そのため、取引先の担当者へ電話してもオフィス不在で繋がらず、特に初めてコンタクトする担当者への連絡に苦労されている人が多いことでしょう。

このように直接話をすることが難しい状況下では、潜在的な顧客の開発・営業方法には特に工夫が必要になってきます。そこで今回のブログでは、日本とアメリカでの営業アプローチの違いを説明し、アメリカの企業・担当者の心に響くアプローチ方法について紹介します。

ポイント1: 会社目線(自社目線)ではなく、投資家目線(お客様目線)でPR
例)会社案内・ウェブサイト:
→日本: 歴史を最初の方のページで紹介する会社が多い
→アメリカ: お客様にとってのメリットを訴求
日本とアメリカでの営業アプローチ方法の違いを一言で表すと、「日本:会社目線、アメリカ: 投資家目線」といえます。例えば会社案内やウェブサイトでは、1ページ目やトップページに会社概要や歴史、社長の挨拶などを紹介している日本企業が多いです。反対にアメリカ企業の会社案内・ウェブサイトでは、自社製品の顧客に対するメリットを真っ先に紹介しています。

ポイント2: 顧客にとって何がメリットかを、数字やデータで紹介する
例)製品カタログ:
→その製品やサービスがお客様にとってどのような改善・効果をもたらすかを、数字やデータを用いて具体的に説明
日本の会社でも勿論、自社商品の特長や競合との比較を紹介していますが、お勧めは会社案内やウェブサイトの最初のページに目立つように表記することです。できれば目を引くコピー(キャッチコピー)を入れ、会社案内・ウェブサイトを見た人の最初の興味を引き出します。そして数字やデータを用い、既存商品・競合商品と比べて、どのような点で顧客にメリットがあるかを具体的に紹介します。

これらのポイントは、日本のスタートアップ・中小企業がアメリカの大手企業へアプローチする際に有効です。日本では大手企業にアプローチするには実績やコネが大切になるかと思います。アメリカでもあるに越したことはありませんが、さほど重要ではありません。

アメリカ企業はいつでも新しい技術や改善を模索しています。製品を提供する側の会社の規模や歴史、従業員数より、購買側が貴社が提供する商品・サービスにより興味を持ってもらえたとき、商談のチャンスが生まれます。
是非「投資家目線でのPR」を心掛けて、アメリカでのビジネスチャンスをつかんでいただければと思います。

jaJA