アメリカにおける自動車生産台数は1705万台(2019年実績)と、日本の生産台数921万台と比べ大きな市場である。C.A.S.E.など次世代自動車技術への投資がさかんなアメリカでは常に海外からの新しい技術を求めており、優れた製品・技術を持っていれば、たとえ中小企業であっても設立して間もないベンチャー企業であっても門戸が開かれている。ただし、参入には適切なマーケティングが必要となる。以下に弊社が担当した日系企業の進出事例を紹介する。
事例1: Toyota向けエンブレム
Toyotaにおいて、エアバッグ破裂時に、ABSにメッキをしたエンブレムの破片が運転者の顔を直撃するクレームが発生した。A-Lexは安全なエンブレムが提供できれば需要が生じるのではないかと考え、日本の樹脂製品メーカーと銘板メーカーと協力し、ゴムのような弾性を持つプラスティックであるエラストマーにアルミ蒸着を施すことにより柔軟性を維持しつつも曲げても表面に傷が入らない工法を提案、更に信頼性を示すために、曲げ強度や耐熱試験など多くのテストデータを提出。結果、全ての米国製造のToyota車で採用となった。
事例2: 排気系ステンレス鋳造部品
ステンレス鋳造品では巣穴・引け巣などの欠陥が不可避であるが、これらの欠陥が市場に流出すると大事故につながる恐れがある。それにも関わらず、競合の鋳造会社による製品は納品後の欠陥による返品率が約0.05%で、これが業界では平均とされていた。A-Lexはこの欠陥を避けるために、日系の会社と協力。この会社は型設計から最終検査までの13工程すべてにおける徹底した検査体制により、不良品を出荷せず、返品率はほぼゼロ。これにより、競合からの置き換えに成功。
事例3: 自動車部品向け精密金属加工試作
自動車部品の製造では、量産前のデザインや性能評価のための試作が複数回行われるが、米国のローカル企業では納期が時には1か月以上かかっていた。A-Lexは短納期で精度の高い日本製の試作部品は必ず需要があると考え、1週間納期で対応できる日本企業と協力。またこの企業はSUS 630、64 Titan、Inconelなどの難加工材の切削ができること、1個から受注可であることなどの差別化を強調し、受注に成功。
********************
A-Lex International Marketingは2007年の設立以来、日米2拠点のスタッフによるマーケティング・コンサルティングを含むローカルサポート機能と、日米政府機関とのパートナーシップにより、匠の技術を持つ日本企業の現地法人立ち上げ、新製品の営業・販促支援において、アメリカ市場にて多くの実績を築いています。アメリカで新規事業を行いたい、新製品の販売を行いたい。このような時はお気軽にA-Lexまでご相談ください。弊社サービスに関する詳しい内容は、https://www.a-lexint.comをご覧ください。